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就労先

海外で免許を取得し、日本でパイロットとして働く場合は、日本の事業用操縦士の免許が必要です。この免許は書き換えができないため、日本の訓練校で取得する必要があります。これらの免許さえ取得すれば確実に就職できるというわけではありませんが、ライセンスを活かせる仕事はたくさんあります。パイロットの雇用先は大きく分けて、民間、官庁、自家用運航などがあります。

 

 

【民間】

 

     遊覧飛行、チャーターフライト

     フライトインストラクター

・ 航空撮影、航空測量

・ 農薬散布

     材木などの物輸

     防災ヘリコプター

     ドクターヘリ

     テレビ局などの報道

 

【官庁】

 

・海上保安庁

・各都道府県警察

・消防庁

・国土交通省

 

【自家用運航】

 

     移動手段の1つとして専用の自家用飛行機を所有している一般企業

     新聞社

 

 

 

【エアラインへの就職】

 

現在、日本航空グループ(JALエクスプレス、ジェイエアー、日本エアコミューター、日本トランスオーシャン航空、北海道エアシステムなど)をはじめ、多くのエアラインが自費でライセンスを取られた方を対象としたパイロット採用を行っています。採用方法には一般的に、下記3 つの方法がとられています。エアライン・パイロットを目指す場合、B制度から順にチャレンジされるのが一般的です。

 

1.JALグループ(B制度)採用試験・・・海外訓練

 

 

B制度採用試験を受験するためには、以下の条件が必要です

 

・日本の自家用操縦士技能証明(飛行機陸上単発・多発)を保有していること。

ICAO 加盟国が授与した有効な計器飛行証明を保有していること。

・日本の航空特殊無線技士を保有していること。また、計器飛行証明取得までに航空無線通信士を保有すること。

・英検2 級程度以上の英語力を有すること。

・事業用操縦士(飛行機)の学科試験に合格していること。

・第1 種航空身体検査基準に適合する身体条件であること。

     以下の飛行経歴を満たしていること。

■ 総飛行時間180 時間以上

■ 機長時間80 時間(単独飛行を含む)

■ 野外機長時間40 時間(出発地から540km 以上の飛行で中間において2 回以上の生地着陸を含む)

■ 夜間飛行3 時間(機長として5 回の離陸及び着陸を含む)

■ 計器飛行25 時間

■ スピン及びその回復操作の経験

 

 

2.JALグループ(B-2制度)採用試験・・・海外訓練と国内訓練

 

 

B-2制度は、上記B制度の採用条件の他、日本の事業用免許まで所持していることが要求されています。B-2制度採用はJALグループの他、エアーネクスト(ANA グループ)やスカイネットアジア航空などが行っています。

 

 

3.JALグループ(A制度)採用試験・・・海外訓練と国内訓練、または国内訓練のみ

 

 

A制度は、日本の事業用操縦士(陸上単発・多発)と日本の計器飛行証明まで所持していることが要求さています。A制度対応コースを終了した後は、有資格操縦士を募集するエアライン、コミューターラインのほぼすべての募集にチャレンジすることが可能です。

 

 

【官公庁パイロットについて】


官公庁のパイロットは、従来は内部選抜・内部養成を主に行ってきましたが、現在では自衛隊を除くほとんどのが、すでにライセンスを持っている人を対象とした募集に採用方法を切り替えていります。官公庁の操縦士を目指す場合、一般的には日本の事業用免許を所持していることが条件となります。

 

また、海上保安庁では、事業用ライセンスを所持しているパイロットの定期募集を年2 回行っています。都道府県の消防や県警でもパイロットの募集を行っていますので、関心のある人はチェックしてみると良いでしょう。

 

 

【使用事業などの民間運航会社パイロット】

 


小型機を運航する使用事業や新聞社のパイロット、航空機メーカーのパイロットなど、現在では多くの分野でパイロットの募集が行われております。これらの募集にチャレンジするには、日本の事業用操縦士、必要に応じて計器飛行証明が要求されますが、計器飛行証明の資格を有している場合は採用の際に優遇されることが多いと言われています。

 

朝日、読売、毎日新聞社などでは、時々航空部配属の社員(操縦士・整備士)の募集が行われることがありますから、関心のある人は、日頃からチェックしてみると良いかもいしれません。

 

 

【免許を取得した国で働く】

 

 

航空留学でライセンスを取得した場合、その取得した国で就職する方法もあります。たとえば、日本人が米国でパイロットになるにはビザなどが問題となりますが、それがクリアされると、道が大きく開かれます。一般的には、教官の免許を取得して、教官としてお金を貯めながら飛行時間を積んでいきます。

 

その後、小さな貨物航空会社→地方ローカルコミューター会社→国内小型ジェット会社→国内大型ジェット→大手国際線航空会社といった形で、ステップアップしていくことになります。

 

 

【総括】

 

上記のように、最近では大手エアラインの子会社などが、航空留学により外国ライセンスを取得した人を対象にパイロットを選抜する制度が確立されてきました。というのも、昨今取りざたされている世界的なパイロット不足が問題となっているからです。おそらく、今後ますます外国でライセンスを取得した人々が日本で活躍できる可能性が大きくなってくると思われます。

 

しかし、将来日本でパイロットになることが目標がであるならば、航空留学を考えるより、まずは日本の各航空会社の自社養成プログラムの受験や、航空大学校の受験、航空自衛隊の入隊試験などに挑戦されることが良いと思われます。これらのいずれかに合格することが、日本でパイロットとして働くための一番の近道であるからです。
 

これらの試験に挑戦し、それでもダメだった場合に海外での訓練を検討しても決して遅くはないと思います。自社養成プログラムという素晴らしいチャンスをみすみす放棄するのは、大変もったいないことです。将来の目標をなるべく早い段階で設定して、ひとつひとつ計画を立てていくと良いと思います。